書評：ヒマラヤ大聖者の幸運を呼ぶ生き方（ヨグマタ相川圭子著、廣済堂出版）

今回紹介する幸運になる本は、

本書の紹介

著者は女性史上初めて究極のサマディ（悟り）に達した、世界でたった2人のインド政府公認のシッダーマスター（ヒマラヤ大聖者）。

本書はヒマラヤでの厳しい修行を通して悟った、今の世の中を豊かに生きるための38の方法を教えてくれる一冊。

「与えたものと同じものが返ってくる」という、シンプルな法則にもとづいたギブ&ギブの考え方や行動を学ぶことができます。

本書は、著者がヒマラヤ秘教の正当な継承者であることもあり、ヒマラヤ秘教の教えや修行について多く書かれています。

その歴史や厳しい修行内容も一部紹介されており、いかに厳しい環境で悟りをひらいてきたのかを知ることができます。

本書には「カルマ」という言葉が頻繁に出てきます。

カルマとは、「与えたものと同質のものが返ってくる」という一つの真理。

簡単に言えば、因果応報でしょう。

自分が誰かに与えたものは得ることができ、誰かから奪ったものは奪われるというシンプルな法則です。

この法則をメインに本書の話は進んでいきます。

本書で一番言いたいこと、それは「ギブ&ギブ」をし続けること。

人に幸せを与えた分だけ自分も幸せになれるというものです。

「あれが欲しい、これが欲しい」と、自分が得ることだけを考えていては、常に不足感がつきまとい、人生を豊かに過ごすことができなくなります。

そんなときは、自分はすでに幸せな状態なんだと気づくことで心が身軽になり、人に何かを与えることもできるようになるのだそう。

「足るを知る」そして「ギブ&ギブ」をし続ける大切さを学ぶこともできます。

正直、宗教色が強めです。

語られていることはどれも学び深い素晴らしいものばかりなのですが、宗教的な要素がどうしても入ってきてしまいます。

それゆえ、宗教的なものが苦手という人にとっては少し抵抗感があるかもしれません。

本書は宗教的な色が強めなので、苦手な人にとっては少し手に取りづらいかもしれません。

ただし、裏を返せば、世界の多くの人が属している仏教やキリスト教の基本の教えを学ぶことができるということ。

しかも、世界に2人しかいないインド政府公認のヒマラヤ大聖者からです。

身近に言いうと「禅」の考え方にも共通したものがありますので、お寺での修行や精神向上に興味のある方にとっては刺さる一冊でしょう。

宗教に興味があり、修行や精神向上をとおして自分の人生を豊かに変えたいと思っているなら、是非手に取ってみてください。

はじめに　あなたの与えたものが、あなたの受け取るもの

おわりに　こんな時代だからこそ活かされるヒマラヤ聖者の智慧

（以上、本書目次より引用）